ヌイエさん。(パリの想い出) [Profile私のこと]
もう20年も前、勉強と称して(笑)パリに住んだことがある。
メトロの駅から十数歩、教会が窓から見える居心地のいいアパルトマンだった。
その家主、ヌイエさん
たまに彼女のことを思い出す。
それだけ私の中で印象深い人。
フランス国籍のベトナム人
顔がなんとなくうちのおばあちゃんを思い出させ親しみを感じた。
話し好きで、私は殆ど仕事もせず、気ままに暮らしていたので
家にいることも多く、散歩のついでに立ち寄る彼女の話し相手だった。
拙いフランス語の私に、ゆっくり話しかけてくれる。
そして不安な表情を見逃さず、むずかしいことは繰り返し話す。
そんな心遣いのお陰で、私はずいぶん言葉の不安を減らすことができた。
ヨーロッパ各地を旅したいとアパルトマンを長く空ける時も
その分の家賃はいらないからと言ってくれたり、
ずいぶんやさしくしてもらった。
別れの時は、見送りにきてくれてクッキーを飛行機の中で食べなさいと持たせてくれ、
孫と別れるみたいに泣いてくれた。
『また、会いに来るから...』と言ったけれど、
その後、仕事で何回もパリに出掛ける機会があっても、
会うことはなかった。
私にとって、その頃の自由なパリと、
仕事で出掛けたパリは、なんだかまったく違う時間の壁を感じていたから、
会えなかったのかもしれないと思う。
その後、手紙は出したけれど、返事はこなかった。
どうしているかな...ヌイエさん。
メトロの駅から十数歩、教会が窓から見える居心地のいいアパルトマンだった。
その家主、ヌイエさん
たまに彼女のことを思い出す。
それだけ私の中で印象深い人。
フランス国籍のベトナム人
顔がなんとなくうちのおばあちゃんを思い出させ親しみを感じた。
話し好きで、私は殆ど仕事もせず、気ままに暮らしていたので
家にいることも多く、散歩のついでに立ち寄る彼女の話し相手だった。
拙いフランス語の私に、ゆっくり話しかけてくれる。
そして不安な表情を見逃さず、むずかしいことは繰り返し話す。
そんな心遣いのお陰で、私はずいぶん言葉の不安を減らすことができた。
ヨーロッパ各地を旅したいとアパルトマンを長く空ける時も
その分の家賃はいらないからと言ってくれたり、
ずいぶんやさしくしてもらった。
別れの時は、見送りにきてくれてクッキーを飛行機の中で食べなさいと持たせてくれ、
孫と別れるみたいに泣いてくれた。
『また、会いに来るから...』と言ったけれど、
その後、仕事で何回もパリに出掛ける機会があっても、
会うことはなかった。
私にとって、その頃の自由なパリと、
仕事で出掛けたパリは、なんだかまったく違う時間の壁を感じていたから、
会えなかったのかもしれないと思う。
その後、手紙は出したけれど、返事はこなかった。
どうしているかな...ヌイエさん。
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